オススメされて2023年作の反戦映画、4.5時間つう長丁場、これはどんなパンチ喰らわしてくれるのやろかと予備知識なしでアップリンク京都へ。
今のアムステルダム市民の生活をとらえた映像の上で、ナチスドイツ占領下の時、その映像に映っている場所で何があったのかをナレーションが伝えるという、そのセット2-3分程度が大量に、まさに大量にぶち込まれる。
ときにセットはナレーションと映像がシンクロし、過去と今は地続きなのやと思い知らされる。
映像は屋外だけでなく、その場所で”今”生活している人を映し、そこで1940年代の占領時、何があったかをナレーションが語る。
ナレーションは韻を踏むようにその始まりに占領”occupied”をいれ、解体”demolitioned”で終わる。この構造はナチスドイツのやり口が解体された時もあれば、そうではないケースにも適応され、その度に構造に慣れてきた頭に活を入れるように構成されていると思える。
映像は今のアムステルダムを映しているが、covidでの都市閉鎖の時期からイスラエルの侵攻のデモまでと、長い期間をとらえており、相当に撮影した事は想像に難くない。
間に15分の休憩を入れながらも、4時間、ひたすらボディブローを受け続けて、最後に思いっきりストレートを入れてくるのは効いた。
個人的に効いた映像は、おそらくケティ・コティフェスティバルでのアムステルダム市議会から謝罪の言葉が述べられているシーン。「謝罪を語り継ぐ」意義をこの映画のメッセージと共に受け取った。これは本邦でも言えることだ。